性能テストとは?
性能テスト(負荷テスト)とは
性能テスト(負荷テスト)は、Webシステムやアプリケーションが多くのユーザーによる同時アクセスや高負荷に耐えられるかを評価するテストです。 当社では、専門的な知識とツールを活用し、適切なテスト設計を提供します。
テストの目的
性能テスト(負荷テスト)は、想定される利用状況を再現し、システムの耐久性や安定性を確認するとともに、ボトルネックを特定し、サイトの表示速度低下やサービス停止、 不適切なサーバースペッキングによるリソース不足や過剰割り当てなどの問題を未然に防ぐことを目的とします。
また、テスト結果をもとにボトルネック箇所の改善やインフラ設定の最適化を行い、 経済効率の高いサーバースペッキングを導き出すことで、長期的な運用コスト削減やユーザーエクスペリエンスの向上を図ります。 さらに、テスト結果はインフラのスケールアップやシステム設計改善の指針となり、安定稼働の実現に寄与します。
性能テストの重要性
性能テストはなぜ行う必要があるのでしょうか?
ここでは、不具合やダウンタイムがユーザーや企業に与えるリスクについて解説します。
売上の損失
システムがダウンすると、サービスが利用できなくなり、売上機会を逃す可能性があります。 ECサイトやサブスクリプションサービスでは、顧客解約のリスクや大きな金銭的損失をもたらすこともあります。
運用コストの増加
サーバーダウンや不具合への対応には、エンジニアの緊急対応やインフラ強化などの追加コストが必要です。 適切なサーバースペッキングを行わずに、過剰なリソースを確保すると不要なコスト増加につながり、 逆にリソースが不足すると処理遅延や障害の原因となります。
その結果、パフォーマンスの低下やシステム停止が発生し、復旧作業に時間が取られることで、 他の開発作業やプロジェクトが遅延し、全体の業務効率が低下するリスクが高まります。 適切なサーバースペッキングを行うことで、システムの安定稼働を維持しつつ、 無駄なコストを抑え、長期的な運用負担を軽減することが可能です。
GENZの性能テストサービスの特長
最適なパフォーマンス(数値)を決める活動から動ける
性能テストの結果をもとに、システムに必要な最適なパフォーマンス目標値をお客様と共に設定するところからサポートします。 例えば、同時アクセス数、応答時間、リソース使用率などのKPI(重要業績評価指標)を定め、それを基準にテストを設計・実行します。 お客様が目指すべきパフォーマンスを具体的な数値で可視化することで、今後のシステム設計や運用の指針を明確にします。
サービスにとってベストな要求を自分たちで把握できていなくても並走し、ベストな落としどころを調査し提案できる
お客様がサービスに求めるパフォーマンスの具体的な目標値や要求仕様を明確に把握していない場合でも、弊社が一緒にその目標を定めるお手伝いをします。 現状のシステムの状況や運用データをもとに、どの程度の負荷を許容すべきか、どのような応答速度が適切かを調査し、具体的な数値やシナリオを提案します。 また、技術的な制約やコストの観点を踏まえた上で、お客様にとって実現可能で適切な解決策を導き出します。
試験実行はもちろんサーバーのチューニングから対処方法まで一緒に考えられる
弊社のサービスでは、性能テストの結果から得られた課題を分析し、具体的な改善策をお客様と一緒に考えます。 例えば、サーバーリソースの使用率が高い場合には、インスタンスの変更、スケーリングの設定変更など、サーバーのチューニング方法をご提案します。 また、課題が解決されるまで並走し、問題解決の過程で生じる技術的な疑問や運用上の懸念についても柔軟にサポートします。
一度の検証で終わらせるのではなく、追加検証、追加調査も承ります
性能テストのプロセスは一度で終わりではなく、継続的な検証と調査が重要です。 弊社では、一度のテストで得られた結果をもとに、さらなる負荷条件やシナリオを追加して検証を行うことが可能です。 例えば、新しいサービス機能が追加された場合や、ユーザー増加が見込まれるイベント前には、追加テストを実施し、システムの適応性を確認します。 また、既存の課題が解決された後も、新たに生じる可能性のある問題を見つけるための調査も積極的に行います。
運用に入ったあとの要求増大時の対処方法のレクチャー
システム運用中にアクセス量やデータ量が予想以上に増加した場合、負荷が高まり、システムが不安定になることがあります。 弊社では、このような要求増大時の対処方法について、スケーラブルなシステム設計やリソースの拡張手順、キャッシュの最適化など、具体的で実践的な課題点と解決策をお客様に分かりやすくご説明します。 これにより、運用中に問題が発生しても迅速に対応できる体制を構築できます。
WEBシステム負荷テストのフロー
ステップ1: ヒアリング
- お客様のニーズや目標を理解
- テストを実施する具体的な理由
- テストで達成したい目標など
- システムの概要
- テスト対象のシステムやアプリケーションの種類
- システム構成
- テスト対象範囲の確認
- 想定される負荷条件
- パフォーマンス要件
- 現状の課題や懸念点を確認
- テスト環境の確認
- セキュリティ要件 → テスト実施時にセキュリティの制約があるか
- スケジュールと予算
- システム構成図や設計書などのドキュメントの確認
ステップ2: テスト計画の作成
- 業務要求の確認
- 性能目標の確認
- 性能試験の業務分担の決定
- システム構成図をもとに性能テストを行うエリアの確認
- 使用するテストツールの選定
- 性能テストを行う環境の選定
- スケジュールの設定
- シナリオ設計(時間帯、想定ユーザー数、アクセスパターン)
- 人員の決定
- 成果物の定義
- 業務要求の確認
- 性能目標の確認
- 性能試験の業務分担の決定
- システム構成図をもとに性能テストを行うエリアの確認
- 使用するテストツールの選定
- 性能テストを行う環境の選定
- スケジュールの設定
- シナリオ設計(時間帯、想定ユーザー数、アクセスパターン)
- 人員の決定
- 成果物の定義
ステップ3: テスト実施
- 本番環境を想定した負荷テストの実行
- モニタリング
- 不具合が検出された際の報告、改善案提示
ステップ4: 結果の分析と報告
- テスト結果の詳細なレポート作成
- 改善点やボトルネックの特定
- 必要に応じたリテストの提案
使用するテストツール
主要なツール紹介
- New Relic (APM製品)
- その他の必要なツール
- JMeter (クライアント側)
- CloudWatch (サーバー側)
成果物と期待できる効果
成果物
- テスト計画書
- Jmeterスクリプト
- Jmeterスクリプトの使い方マニュアル (お客様がご希望される場合)
- テスト設計書
- テストログ
- サマリーレポート
- ボトルネック推定箇所詳細
サマリーレポートサンプル
「リクエスト回数」「平均応答時間」「最大値・最小値」「エラー率」など、負荷テストの結果詳細を、J-Meterのグラフや表を活用し、視覚的に分かりやすいレポート形式でご報告いたします。
サマリーレポート サンプル(一部抜粋)
期待できる効果
システムの信頼性向上
- 高負荷時の安定性確認 – 同時アクセス数やリクエスト数が増加しても、システムが正常に稼働することを確認できる。
- 障害予防 – 負荷により発生し得る問題を未然に特定し、運用開始前に解決できる。
パフォーマンス改善
- ボトルネックの特定 – システム内で処理が遅延している箇所や、リソースが不足している部分を特定可能。
- 応答速度の向上 – ユーザー体験(UX)を向上させるため、システムの応答時間を短縮できる。
ユーザー体験(UX)の向上
- ストレスのない利用環境の提供 – ページの表示速度やデータ取得時間がシナリオで想定した期待値になることで、ユーザー満足度が高まる。
- ユーザー離脱の防止 – 遅延やエラーのないシステムにより、ユーザーが競合他社サービスに移行するリスクを低減できる。
運用コストの削減
- 無駄なリソースの削減 – 不要なサーバーや過剰なスペックのシステムを排除し、効率的なリソース利用が可能になる。
- 障害対応コストの削減 – 問題が運用開始後に発生することを防ぎ、緊急対応に伴うコストを削減する。
スケーラビリティの確認
- 将来の成長に対応可能な設計 – ユーザー数やトラフィックが増加した場合でも対応できるシステムであることを確認できる。
- リソースの適切な割り当て – 必要に応じてスケールアップ/スケールアウトを行う計画を立てられる。
ビジネス目標達成の支援
- 損失機会の最小化 – 特にECサイトやサブスクリプションサービスでは、システムダウンが直接的な売上損失につながるため、安定稼働を確保することで機会損失を最小限に抑える。
- ブランド価値の向上 – 信頼性の高いサービス提供により、顧客や取引先からの信頼を得られる。
FAQ
ご質問・ご回答
GENZはQAの専門家として、高品質なシステム開発を支援いたします。
ソフトウェアテストに関するお困りごとは、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。
負荷テスト[性能試験]計画書サンプル
負荷テストは、こんなお悩みをお持ちの方におすすめです!
- アクセス集中時に対象システムがきちんと稼働するか不安
- システムの現在の最大パフォーマンスを確認しておきたい
- 負荷試験がどのように行われるのか知りたい