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第三者検証を依頼する企業の選び方

システムテスト 2026年1月29日
#システムテスト#第三者検証
第三者検証って、試食会みたいなもんだよね
みんなに味見してもらう感じ!

回答者

質問者
そうそう、でも“味見する人”を間違えると
辛口レビューで泣く羽目になるよ!
なるほど…甘口派の会社を選ぶべき?

回答者

質問者
違うよ!正直に“味のバランス”を見てくれるプロを選ぶのが大事なの!
今日は、第三者検証を依頼する企業の選び方について解説するね

第三者検証とは何か?

第三者検証とは、開発を直接担当しない外部のテスト専門会社が、客観的な立場からソフトウェアやシステムの品質を評価、検証するプロセスです。
開発チームだけでは気づきにくい欠陥やリスクを発見し、製品の品質を第三者の視点で保証することを目的としています。

第三者検証の価値:内部テストでは見落としがちな観点

第三者検証は、内部テストでは得られにくい客観性や専門性を備えています。
その違いを詳しく見ていきましょう。

  • バイアスの排除
    開発チームは仕様や設計を熟知しているため、無意識に「動くはず」と仮定して検証を省略してしまうことがあります。
    第三者検証では独立した立場からテストを実施するため、こうしたバイアスを排除できます。
  • 非機能要件の検証
    性能、負荷、セキュリティ、耐障害性などは、開発チームのリソースや専門知識の制約により、検証が難しい場合があります。
    第三者検証では、専用の環境やノウハウを活かして評価、検証が可能です。
  • 利用者・運用視点での評価
    第三者検証は外部の立場だからこそ、実際のユーザーや運用者の視点でUX(ユーザーエクスペリエンス)や例外処理の妥当性を確認できます。
    使いやすさや実運用での安定性を、客観的に判断できます。

第三者検証のメリット

第三者検証を活かすことで、以下のメリットが得られます。

  • 品質の客観的評価
  • 開発チームの負荷軽減
  • リリース後の不具合リスクの低減
  • 専門領域(性能、負荷、セキュリティなど)の補完

第三者検証について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

第三者検証の重要性ーシステムの信頼性を高めるプロセスとはー

第三者検証会社を選ぶ際の選定ポイント

第三者検証を成功させるには、依頼先の能力・体制・適合性を慎重に判断することが不可欠です。
以下に、主な選定ポイントを紹介します。

第三者検証を選ぶ際のポイント

技術力とプロセスの成熟度

検証会社を選ぶ際は、単に「テストができるか」ではなく、テストをどのようなプロセスで実施しているかを確認することが大切です。

  • テスト戦略立案から報告・改善提案まで、一貫した工程を社内で完結できるか
  • 自動化テスト、CI/CD連携(自動化プロセス連携)、非機能テスト(性能・セキュリティなど)への対応力があるか
  • 不具合分析や品質改善の提案まで実施してくれるか

テストの実行だけでなく、「分析」や「改善」まで含めて支援できる企業は、品質の底上げに直結します。

ドメイン知識(業界の専門知識)

第三者検証会社にとって、ドメイン知識(業界の専門知識)は大きな武器です。
たとえば金融、医療、製造、組込みシステムなど、業界特有の要件や法規制を理解しているかどうかで、テスト設計の精度が大きく変わります。

  • 自社と同じ業界での実績があるか
  • 類似規模・技術スタックのプロジェクト経験があるか
  • 過去案件の成果物(テスト計画書・報告書など)を開示できるか

特殊な業界では、専門知識が必要になります。
事前に確認することで、コスト削減につながります。

人材と品質管理体制

第三者検証では、テスト担当者のスキルと品質管理体制が、成果物の品質に直結します。

  • チームリーダーやテストアーキテクトの経験や資格の確認
  • 教育制度やナレッジ共有の体制があるか
  • 特定の担当者に依存せず、組織として品質を維持できるか

人員の入れ替わりがあっても、教育体制が整い、品質を安定して保てる企業は、長期的なパートナーとして信頼できます。

コミュニケーションとレポート品質

テストの価値は、成果物の質や報告体制によって大きく左右されます。

  • テスト計画書・設計書・報告書のテンプレートを事前に確認
  • 不具合報告に再現手順や影響範囲が含まれているか
  • 週次・月次報告など、定例コミュニケーションが確立しているか

報告が分かりやすく、意思疎通がスムーズな企業は、開発チームの対応スピードも向上します。

セキュリティ・コンプライアンス

第三者検証では、顧客データや設計情報などの機密情報を扱うため、情報セキュリティ管理が不可欠です。

  • 情報セキュリティや個人情報保護に関する認証・運用体制の有無
  • 機密情報へのアクセス制限・ログ管理体制
  • NDA(秘密保持契約)の範囲と再委託方針

開発データが流出した場合、技術的な損失だけでなく企業の信頼失墜にも繋がります。
契約段階で確認しておくことが重要です。

コストとリスク管理

費用は「単価」よりも、「成果物の質」や「サポート範囲」を重視する必要があります。

  • 見積書にテスト範囲・成果物・再検証条件が明記されているか
  • 追加費用が発生する条件が明確か
  • テスト範囲が変更になった場合の対応ルールを確認

後から手戻りや追加費用が発生しないように、テスト範囲などを確認することが大事です。

第三者検証会社に依頼する際の主なプロセス

第三者検証をスムーズに進めるには、依頼前後のプロセスを理解しておくことが重要です。
ここでは、依頼準備から契約、キックオフ準備までの一般的な流れを紹介します。

第三者検証に依頼する際の主なプロセス

ステップ1:依頼目的・範囲を整理する

まずは「何を、どこまで検証したいのか」を社内で明確にします。
品質目標、対象機能、テスト環境、スケジュール、成果物の形式などを整理しておくと、後のRFP(提案依頼書)がスムーズに進みます。

ステップ2:候補企業のリストアップと情報収集

自社と同業界・同規模の案件を多く扱っている第三者検証会社を中心に候補を絞ります。
企業サイトの実績紹介や導入事例、技術ブログなどを参考にし、必要に応じてRFI(情報提供依頼)を送付します。
RFIの応答をもとに、RFP(提案依頼書)を作成します。RFPには必須要件、評価基準、スケジュール、提出フォーマットなどを明記します。

ステップ3:RFP(提案依頼書)による提案依頼とヒアリング

候補企業にRFP(提案依頼書)を送付し、テスト方針・体制・スケジュール・費用などの提案を受けます。
提案内容は、以下の観点で比較、評価すると効果的です。

  • 提案内容の具体性と実現性
  • 対応体制(人数・スキル構成・リーダー経験)
  • 成果物サンプルと品質指標の定義
  • 見積もり内訳・リスク対応策
  • 変更・追加費用の条件

必要に応じて質問会を実施し、提案内容の不明点をクリアにします。

ステップ4:比較・選定

複数社の提案を比較し、技術力・報告品質・コストのバランスを考慮して選定します。
推奨される手法として、PoC(概念実証)やパイロット(小規模検証)を依頼し、実際の対応力を確認することも有効です。

ステップ5:契約・NDA締結

契約前には必ず NDA(秘密保持契約) を結び、データ取り扱い・アクセス制限・再委託可否・データ消去ポリシーを明確化します。
また、成果物の所有権、再利用可否、保証条項、納品形式、検証終了後のログ/証跡保管なども契約書に盛り込みます。
これらを曖昧にすると、後々トラブルの原因となります。

ステップ6:キックオフ準備

契約締結後は、キックオフに向けた準備を実施します。
役割分担、連絡経路・権限体制、トラブル発生時のエスカレーションフローを明確にします。
また、テスト環境の構築、テストデータ設計、アクセス権限の付与、各種ツールの導入なども事前に整備します。

第三者検証会社を選ぶ際の注意点

第三者検証会社を選ぶ際に起こりやすい失敗や注意点を紹介します。

注意点1:価格だけで選ばない

価格重視で選ぶと、テスト範囲や深度が削られたり、成果物品質が低下したり、後工程で手戻りが発生したりするリスクがあります。
見積もりの内訳(工数、環境準備、ツール利用料、再検証費用など)まで必ず確認しましょう。

注意点2:テスト範囲や合否基準を曖昧にしない

「全部テストしてほしい」という依頼だけでは、検証項目や深さにばらつきが出て、期待と実績のギャップが生じます。
受入基準(合格/不合格の定義)、検証対象外項目、テスト深度レベルの目線などをあらかじめ記載しましょう。

注意点3:再委託(オフショア)や担当者の入れ替わりによるリスク

実作業を別企業に再委託している場合、実際に誰が作業を実施しているのか、スキルレベルや管理体制が見えにくくなることがあります。
そのため、再委託の可否や管理方法、代替対応体制を事前に明確にしましょう。

注意点4:報告書・成果物の内容が不十分

単なる不具合一覧だけでは、原因の特定や改善施策につながりにくくなります。
報告書には、次のような情報が含まれているかを確認しましょう。

  • 再現手順やログ、スクリーンショットなどの証跡
  • 不具合の影響範囲、優先度、重要度
  • 各不具合の原因分析と対処案
  • 不具合全体の傾向分析(発生箇所や原因区分など)
  • 今後に向けた改善点と改善策

注意点5:NDA(秘密保持契約)や情報管理の不明確さ

NDA(秘密保持契約)で「第三者」の定義があいまいだと、子会社や協力会社が機密情報を扱うリスクがあります。
誰がデータにアクセスできるのか、どこまでを「第三者」とするのかを契約時に明確にしておきましょう。

また、アクセス権限者、データ保存期間、消去ポリシー、ログ管理の方法など、情報管理ルールも事前に取り決めておくことが重要です。
これらが不明確なままだと、情報漏えいや品質低下などのリスクにつながります。

まとめ

第三者検証は、開発チームでは気づきにくい欠陥を防ぎ、製品やサービスの品質を客観的に保証する重要なプロセスです。
その効果を最大限に引き出すには、信頼できる第三者検証会社の選定と、発注から契約までの適切な運用が欠かせません。
丁寧な準備、RFP(提案依頼書)/ヒアリングでの的確な評価、契約内容の明確化、そしてキックオフ前の体制づくりが、第三者検証を成功へ導く鍵となります。

株式会社GENZは、これまでに累計5000件以上のプロジェクトで、ソフトウェアテストや第三者検証サービスを提供してきました。
経験豊富な専門家が、高品質なサービスでお客様のプロジェクトの品質向上を支援します。

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この記事を書いた人

GENZ マーケティンググループ TM
GENZ マーケティンググループ TM
ソフトウェアテスト・品質保証の専門集団「GENZ」のマーケティングチームです。 企業文化や最新トピック、システムテストのノウハウ、品質改善の事例など、開発・テスト現場に役立つ情報を発信中。 「品質×マーケティング」で、読者とGENZの架け橋となるコンテンツをお届けします。

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