総合テストと受入テストの違いとは

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総合テストって、システム全体が動くか技術者が見守って確認するテスト?

そうだよ。その後、受け入れテストでお客さんに「OK」って言ってもらって初めて完成だよ

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じゃ、総合テストは“システムの最終リハーサル”で、受け入れテストは“ライブ観客の満足度”をチェックしてる感じだね

そう。お客さんに「音が聞こえない」って言われたら、またリハーサルからやり直しになるよ!
今日は総合テストと受け入れテストの違いについて解説するね

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総合テストとは

総合テストはシステムテストとも呼ばれており、システム開発において重要なテストフェーズの1つです。総合テストについて解説します。

以下の図はV字モデルと言われ、ソフトウェア開発の工程と、それに対するテスト工程の関係を表しています。この図から総合テストは、「要件定義の検証」に対応するテストであることがわかります。

V字開発モデル

1、総合テストの定義と目的

総合テストは、システム全体の動作を検証する重要なテストです。開発が完了し、各モジュールやコンポーネントが統合された後、システム全体が動作するかを検証します。

主な目的は、クライアントやユーザーが要求している機能を満たしているか、またシステム全体の機能が正しく動作するかを技術的に検証することです。

2、テストの対象

総合テストでは、主に以下の項目が対象となります。

  1. 機能テスト:システムの機能要件が、設計通りに動作するかを確認します。
  2. 非機能テスト:機能要件以外の機能が、設計通りに動作するか確認します。
    以下のテストが対象となります。
    • 性能テスト:システムが要求されるデータの処理能力や応答速度を満たしているか検証します。
    • 負荷テスト:システムが高負荷状態でも、正常に機能しているか検証します。
    • セキュリティテスト: システムのセキュリティ対策が正常に機能しているかを検証します。
    • ユーザビリティテスト:実際のユーザーに近い環境での操作性を確認します。主に受け入れテストで確認しますが、総合テストでも事前に確認する場合があります。
  3. リグレッションテスト:変更、修正、追加があった場合、新しい不具合が発生していないことや、既存の機能に問題がないかを確認します。

3、実施タイミング

総合テストは通常、結合テストの後に実施されます。すべての機能が統合された後に、実施します。エンジニアが中心となってテストを実施し、バグや不具合を特定します。

受け入れテストとは

総合テストが完了すると、通常は受け入れテストを実施します。受け入れテストについて解説します。

以下のV字モデルの図から、受け入れテストでは、「要求分析の検証」に対応するテストであることがわかります。

V字開発モデル

1、受け入れテストの定義と目的

受け入れテストは、クライアントやユーザーが、システムを受け入れるか最終的に決定するためのテストです。承認テストや検収テストとも呼ばれます。

主な目的は、クライアントやユーザーが、システムに対して事前に定義したニーズやビジネス要件を満たしているかを評価することです。

2、テストの対象

受け入れテストでは、主に以下の項目が対象となります。

  • 機能性:クライアントやユーザーの要望通りに、システムの機能がきちんと実装されているか評価します。
  • 操作性:ユーザーインターフェースが直感的で使いやすいか評価します。
  • 業務適合性:システムがクライアントやユーザーのビジネス要件をきちんと満たしているか評価します。

3、実施タイミング

受け入れテストは通常、システム開発し、エンジニアによる内部テストが完了した後に実施されます。クライアントやユーザーが最終的にシステムを受け入れるか判断する前に、ニーズやビジネス要件が適切に満たされているか確認します。

受け入れテストについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【ゼロからわかるシステムテスト入門】ー受け入れテストとはー

総合テストと受け入れテストの違い

総合テストと受け入れテストについて解説しましたが、それらのテストにはどのような違いがあるのか以下に、紹介します。

1、目的とアプローチの違い:

総合テストでは、システム全体が技術的に問題なく動くことを目的としています。受け入れテストでは、クライアントやユーザーのニーズやビジネス要件に応えることを目的としています。

総合テストは主に内部的な問題を発見することを確認しますが、受け入れテストは外部的なビジネス要件を満たしているかを確認します。

2、実施者の違い:

総合テストでは、主に開発チームやQAチームのエンジニアによって、テストを実施します。受け入れテストでは、通常クライアントやユーザーが主体となり、テストを実施します。

3、テストケースの違い:

総合テストでは、システム全体の機能や技術に基づいたテストケースを使用します。受け入れテストでは、ユーザーの業務要件に基づいたシナリオをテストケースとして使用します。

4、評価基準の違い:

総合テストでは、システムが期待通りに機能するか、パフォーマンスに問題がないか評価します。受け入れテストでは、システムがビジネス要件に適合しているか、ユーザーの満足度を重視し評価します。

総合テストでシステムの技術的に問題がないか検証し、受け入れテストはそのシステムが要件を満たしているか評価します。技術、ビジネス要件の双方を最終評価することで、品質が高く満足感が高いシステムになります。

総合テストと受け入れテストの違い

なぜ総合テストと受け入れテストはどちらも重要なのか

総合テストと受け入れテストは、なぜどちらも重要なテストなのでしょうか。その理由に以下の2点が挙げられます。

1、テスト工程全体の最終検証:

両方のテストはシステム開発において不可欠です。総合テストがシステムの技術的に問題がないかを最終確認するのに対して、受け入れテストはユーザー視点でシステムが適切に機能するかを最終確認します。

2、品質保証の観点からの役割:

品質保証はシステム開発において非常に重要であり、総合テストと受け入れテストは、最終的な製品品質を確保するために必須のプロセスです。総合テストで障害や重要な問題があれば、たとえビジネス要件が満たされていても修正しないといけません。

また、総合テストで技術的に問題がなくても、受け入れテストで元々のビジネス要件を満たしていない場合は修正が必要になります。使い勝手が悪い場合もニーズが満たされていないので、場合によっては修正する必要があります。

総合テストと受け入れテストを効率的に実施するためのポイント

総合テストと受け入れテストは、どちらもシステムにとって非常に重要なテストです。それらのテストを効率的に実施するためのポイントを、以下に紹介します。

1、テスト計画の立案を実施する:

効率的なテスト実施には、最初にしっかりとした計画を立てることが不可欠です。テスト計画では、テストの目的、範囲、スケジュール、リソース、リスクなどを明確にすることで、テスト中に起こり得る問題を予測し、対処策を準備できます。

特に総合テストでは、システム全体の動作を確認するための計画が必要であり、受け入れテストでは、ユーザー視点を反映したテストが重要です。

2、関係者と連携:

テストを成功に導くためには、関係者間のコミュニケーションが必要不可欠です。設計者、テスト担当者、プロジェクトマネージャー、そして受け入れテストの場合はクライアントやエンドユーザーとの連携を密に行い、テスト中の進捗や問題を早期に共有することが重要です。定期的なミーティングやフィードバックすることで、テストの方向性を修正し、効率的に進めます。

3、重要機能を優先してテストする:

時間やリソースに限りがある中で、すべての機能を完全にテストするのは難しいため、重要な機能やリスクが高い部分を優先的にテストすることが重要です。特に総合テストでは、システム全体が正常に動作することを確認するため、クリティカルな機能を優先してテストします。受け入れテストでは、ユーザーにとって不可欠な機能を中心にテストをし、実際の運用環境に近い条件で動作を確認します。

4、それぞれの責任所在を明確にする:

テストの進行をスムーズにするためには、関係者間で各自の責任を明確にしておくことが重要です。テスト実施前に、誰がどのテストケースを担当するのか、問題が発生した場合の対応方法を整理しておくことで、混乱を避け、効率的なテストを実現できます。

まとめ

総合テストと受け入れテストは、システムにおける重要なテストです。これらを適切に実施することで、技術的な品質とビジネス要件の満足度を同時に確保できます。テスト工程の役割を理解し、実施方法を見直すことで、システムの成功に繋げることが期待できます。

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