【JSTQB新シラバス対応】ーテスト実行スケジュールー -株式会社GENZ

テスト実行スケジュールは、リソース（人、時間、および機器）を最適に活用し、品質を確保するために必要なテストを適切なタイミングで実行するための指針を提供します。

また、開発の進行状況に応じて、特定の機能やモジュールに焦点を当てたり、重要度の高い機能に対するテストを優先させたりすることに役立ちます。テスト実行スケジュールをもとにチーム内でコミュニケーションをとり、関係者がプロジェクトの状況を理解することで、テストが適切に実行されていることを確認できます。

ここではタスクを明記した詳細な実行スケジュールを作成します。テスト実行スケジュールは、プロジェクトによって、最小単位は異なりますが、時間または日単位で綿密にスケジュールを立案します。

【スケジュール作成の流れ】

①テスト項目をリスト化する
②依存関係や重要度を整理し、作業の優先度を設定する
③スケジュールおよび担当者を設定する

事前に定義されたテスト要件や機能をもとに、テスト項目をリスト化します。例えば、ログイン機能やユーザ登録機能、データの送信機能など機能ごとに項目を出すこともありますし、その機能の確認内容に応じたテストケースも洗い出します。

機能以外の要件もあります。例えば、パフォーマンス、セキュリティ、使いやすさなどの非機能要件に対するテストも考慮して、テスト要件にあった粒度でテスト項目をリスト化しましょう。

作成したテスト項目を上から順番に行うと作業効率の低下や、重要な機能が後回しになってしまうことがあるので優先度を設定します。

例えば、顧客への請求システムに不具合が発生すると、誤請求につながる可能性があるので優先度が高いテストとなります。また、「データの更新・削除」のテストは、あらかじめ実施した「データの登録」テストで作成したテストデータを流用すると、効率化することができます。

このようにテスト実行の効率と、テスト対象となるシステムの機能の優先度を考慮して、テストケースを消化する順番を決定します。

テスト実行のためのスケジュールを作成します。これには、テストの開始日、終了日、各テスト項目の実行予定日、担当者などが含まれます。

スケジュールは、プロジェクトの要件や期限に合わせて調整されます。テストに必要な権限や環境をテスト担当者に割当てることもスケジュールに含めることが重要です。

テストスケジュール作成後、スケジュール通り進んでいるか管理し、状況に応じて調整することが重要です。
スケジュールに影響を及ぼす要素としては、不具合が発生し改修が必要となる、テストケースの消化ペースが遅いメンバーがいるなどが挙げられます。

テスト実行中は定期的にスケジュールを確認しながら予実を把握し、必要に応じて調整を行うことで、プロジェクトの目標達成を支援します。

テスト実行スケジュールは、テスト作業を計画し、実行するための重要なガイドラインで、適切なリソースの割り当てと優先順位付けに基づき作成されます。

テスト実行後は、進捗の追跡とリスケジュールの検討を通じて、プロジェクトの進行状況を管理しましょう。
定期的な調整とチームの協力により、効果的なテスト実行が実現されます。

株式会社GENZでは、お客様のプロジェクトに合わせた柔軟なテスト実行スケジュールをご提案いたします。
納期やリソースに応じた最適なプランを構築し、スムーズな進行をサポートいたします。
ご不明点やご要望があれば、ぜひお気軽にご相談ください。